人口23,743人から20,578人に減ってた加美町が気になった📉
先日、七ヶ浜の防波堤で釣り糸を垂れながら、ぼんやり海を眺めていたら、ふとこんな疑問が浮かんだ。
「加美町って、今どれくらい人がいるんだろう?」
きっかけは正直ない。強いて言うなら、最近ニュースで“人口減少”って言葉を聞く機会が増えて、なんとなく気になっただけ。
それと、加美町って名前がいいよね。「加える」に「美しい」で「加美」。字面が綺麗。
我らが七ヶ浜も「七つの浜」って名前で、なかなか風流だとは思うけど、「美」って字が入ってるとなんかこう…上品さが違う気がして、ちょっと羨ましい。
そんなわけで調べてみた。加美町の人口。
2025年12月1日現在――
20,578人。
「あれ?意外と多いかも?」
と思ったのは束の間。過去のデータを見てみたら、平成27年(2015年)には23,743人いたらしい。
ということは、10年で3,165人減。
年にして300人以上のペースで減ってる計算になる。
これはもう、ちょっとした中学校の生徒全員が毎年いなくなるような感覚だ。
一方の自分といえば、SNSのフォロワーが数年で数人しか減ってないことに一喜一憂していた。
町規模で減っている現実を目の当たりにすると、自分の悩みがだいぶ小さく思えてくる。
加美町って、実は魅力たっぷりな町だと思う。
自然が豊かで、田園風景が美しく、温泉もある。
文化的にも「バッハホール」が有名で、音楽イベントなんかも盛ん。
クラシック好きにはたまらないスポットらしい。
かつて一度だけ、そのホールでコンサートを聴いたことがある。
内容はほとんど覚えてないけど、なんとなく大人になった気がして、帰り道は姿勢を良くして歩いたのを覚えてる。
そんな“いいとこどり”な町が、なぜ人口減少に苦しんでいるのか。
少し考えてみた。
やはり、若者が働ける場所が少ないというのが大きいのだろう。
これは地方あるある。高校を出て、就職や進学で町を離れ、そのまま戻ってこない。
七ヶ浜でも似たような話はよく聞く。
加えて、日常生活に車が不可欠なエリア構造も、都市生活に慣れた人にはハードルが高い。
自然の多さは魅力でもあり、同時に課題でもある。
でも、地図で見て気づいた。
加美町って、宮城県のほぼど真ん中にある。
なのに“中心”として扱われることが少ない。
これ、ちょっと切ない。
例えるなら、クラスの集合写真で真ん中にいるのに、誰からも「写り良かったね」と言われないタイプ。
存在感はある。でも、あまり語られない。
なんか、ちょっと共感する。
しかも、周囲を山や川に囲まれた地形で、自然の要塞みたいになっている。
それが外からのアクセスのハードルになっているのかもしれない。
地元の人にとっては落ち着くけど、新しい人が入り込みにくい空気があるとしたら、そこは少しもったいない。
もちろん、地元を大切にしてるってことでもある。
長年そこに根ざして暮らす人たちがいて、土地に愛着がある証拠。
ただ、それでも町全体が静かに減っていくのは寂しい。
店が閉まり、通学路が短くなり、路線バスが本数を減らす。
それは、生活の風景が少しずつ失われていくということでもある。
だけど、明るい話もある。
最近は移住者を受け入れる体制も整ってきていて、キャンプ場やワーケーションの取り組みなんかも始まっている。
「静かな田舎暮らしを求めて」というニーズにはしっかり応えられるポテンシャルを持っている。
思った。
加美町、なんだかんだ魅力あるじゃん。
七ヶ浜から車で1時間半。ドライブにも丁度いい距離。
途中の風景もなかなか趣があって、川沿いの道をのんびり走るだけでも気持ちいい。
温泉に浸かって、地元の新鮮な野菜を買って、ちょっとした贅沢気分を味わえる。
そしてホールで音楽を聴いて、「ああ、こういう日があるから大人っていいな」と思って帰ってくる。
そんな休日、ありだなって。
人口が減っていると聞くと、つい「寂しい」とか「心配だ」とか、ネガティブな感情に傾きがちだけど、
そこに暮らす人がいて、歴史があって、文化が息づいている限り、町はちゃんと生きてる。
そして、今の20,578人の中に、きっと未来の加美町を動かす人がいる。
自分は何も変えられないけど、関心を持つことはできる。
応援することもできる。
たまには、近くの町のことを考えてみるのも、悪くない。
というわけで、次の休みは加美町へ。
肩の力を抜いて、気ままにふらっと。
きっと、新しい発見があるはず。
—完—
